百歳にもなると、人間は愛や友情に頼らずにすむ。さまざまな災厄や不本意な死に怯えることもない。芸術や、哲学や、数学のいずれかに精進したり、独りでチェスの勝負を楽しんだりする。その気になったら自殺する。人間が己れの生のあるじならば、死についても同じである。
「疲れた男のユートピア」(J.L.ボルヘス著/鼓直訳)より

2017年4月5日水曜日

普通の一日

寝床で「古楽の楽しみ」を聞いて、7 時に起床。猫に水とキャットフードをやり、サンセヴェリア(Sansevieria Ehrenbergii Samurai Dwarf)を観察して、自分にはヨーグルト。一息ついてから納豆定食を作る。朝食のあと珈琲を飲みながらメイルをチェックして、"Wheelock's Latin" でラテン語の勉強と、Aaronson の "Quantum Computing since Democritus" を 30 分ずつ。そのあと顔を洗って、着替えをし、お茶を入れて、午前中は原稿仕事。お昼時になったので、ランチがてら区役所に印鑑証明をもらいに行く。散歩に最適の好日。区役所は満員御礼。どうやら新年度で転入手続きの類が殺到しているようだ。とは言え、「死は万病を癒す薬」(R.ヒル著/松下祥子訳/ハヤカワ・ミステリ 1830)を一、二章読んでいるうちに済んだ。カレー屋の前に行列が出来ていたので、近くの新刊書店で暇つぶし。平凡社ライブラリーのフェア中。色々眺めた結果、「園芸家の一年」(カレル・チャペック著/飯島周訳/平凡社ライブラリー)を買った。人の波がひいたカレー屋で昼食をとり、歩いて帰宅。午後も原稿仕事。夕方になり、風呂。湯船の読書は、"Too Many Clients" (R.Stout / Bantam)を読み終えたので、「死は万病を癒す薬」の続き。夕食の支度。鯛のあらを使った鯛飯と、葱と油揚げの赤だし。夜は「園芸家の一年」など。生ハムとチーズとワインを少々。