百歳にもなると、人間は愛や友情に頼らずにすむ。さまざまな災厄や不本意な死に怯えることもない。芸術や、哲学や、数学のいずれかに精進したり、独りでチェスの勝負を楽しんだりする。その気になったら自殺する。人間が己れの生のあるじならば、死についても同じである。
「疲れた男のユートピア」(J.L.ボルヘス著/鼓直訳)より

2017年4月23日日曜日

幸福の定義

「十五歳のときに欲しいと思ったものが五十歳になって全部手に入ったら、そいつが幸福ってものさ」

「虎よ、虎よ!」(A.ベスター著/中田耕治訳/ハヤカワ文庫)より